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ひとみのフェイバリット - コツコツ作り続けたドールハウス、トールペイント、田舎暮らしの近況報告をしています

パティのくれた贈り物⑪


パティが5歳を過ぎた10/24のこと、あまりに突然の出来事でした。
5歳を迎えたころからあんなにおてんばだったパティがおとなしくなってきた。大人になったのかしたね、と、勝手な思い込みをしていてあまり心配していなかった。
このころは私は運動不足をパティとの散歩で解消するため毎日1時間以上けっこう一生懸命歩いていて、それに応えるべくパティも元気に歩いてくれていた・・・はず・・・この日も夕方土手を1周して帰ってきてからしばらくしたら、パティが「ガクン!」といきなり腰が抜けたように腰を落とし、痙攣するように顔が硬直して上を向いている。「キャン」、とも鳴くわけでもなく明らかに異常な状態。

かかりつけのお医者さんは既にしまっていた時間なので、夜間救急動物病院を探し、急いで車に乗せ連れて行ったところ、「椎間板ヘルニアです。ここまで異常な感じはありませんでしたか?」「痛そうなしぐさ、走りたがらない、足を引きずっていなかった?」などよく聞いていた兆候があてはまっていたのか?気付かなかった情けない飼い主だ。後悔してもしきれない。ごめんね・ごめんね。

すぐに点滴治療で一晩入院。翌日の検査ですぐに手術をすることになった。
今まで1日も家族と離れた事もない子が苦痛とひとりぽっちの不安をかかえて必死に戦っているんだね。「手術前に顔を見たいのですが」と、頼んでみたところ、「家族の顔を見ると興奮して騒いでしまう可能性があるので帰宅してください」・・・そうだね、必死で戦っているんだね。がんばって、がんばって、お母さんお家で祈っているからね。


パティの手術は一応無事に終了。ただ、けっこう複雑なヘルニアになっていたので完全に以前のように歩けるようになるかはこれからのリハビリにもよります、とのこと。
手術前はまったく後ろ足がクニャとなっていたのが立っていられるようになりましたが、足を動かすということはできない。加えて排泄することもできないのでおしっこをするときはトイレシーツの上で私が膀胱のある下腹部を押して排尿させなくてはならない。
これは朝、昼、夕方、就寝前の最低1日4回。毎日けっしてかかしてはいけないこと。


ここからパティと私のリハビリの毎日が始まった。
後ろ足を動けるようにするため、温浴歩行訓練。本当はプールで自然に泳げるように運動できるのがよいのですが、そのようなプールは通えるところにないし、毎日自宅の風呂場に衣装ケースにお湯を入れ私が身体を支えて足を動かす。そしてマッサージ。


下半身をガードするパンツを買いお尻を持ち上げながらのお散歩。足に刺激を与えることが運動の励みになる、らしい。でもアスファルト道では足がすってしまうので、擦り傷で血が滲んできてしまい、公園の芝生の上だけを歩かせてみたり。これはパティには自由に動けないし、私も腰の負担が大きく、かなりお互いにつらいリハビリ。

他にもできるだけ毎日病院でレーザー治療。
パティ、がんばれ!お母さんはパティができることはなんでもするよ。一緒にがんばろう。


パティの手術から半年以上たったころ、行きつけの先生からひとつの提案をもらいました。「半年リハビリをがんばってきましたが、どうやら自立歩行はむずかしいようです。今後のリハビリにもつながるので車椅子を使うのはどうですか?」この提案を受けた最初は今までのリハビリに三行半を押されてしまったようなショックでした。
「ちょっと考えます」と時間を貰いましたが、確かに私自身も半年にわたるリハビリに身体が辛くなってきたこともあり、家族との相談のうえ、車椅子を紹介してもらいました。

セミオーダーで採寸して送られてきた車椅子。
初めて乗せるときはこちらも恐る恐る。当然パティも固まってしまい、動けない。家の中で少しずつ慣らして行きました。